2008年08月30日
非破壊検査の限界
コンクリート診断士として、ある役所で公務員を対象にコンクリート診断についての講義と実習をしてきました。
最初に、役所の会議室でコンクリートの劣化や変状とそのメカニズム、そしてコンクリート診断についての講義をしました。
そのあと、築後約30年の頭首工で、ひび割れを測定する専用のトータルステーションを用いたひび割れの測定、電磁波レーダー法、電磁誘導法、ドリル法、超音波法、打撃法など、実際にコンクリート診断の実習を行いました。
研修を受けている職員の方々は、まず測定機器の価格に驚き、電磁波レーダー(竣工検査でも使われ始めています)の画像に驚き、電磁誘導法の鉄筋経測定の難しさに驚き、実際に行われている非破壊コンクリート診断の難しさと限界に触れることができたと思います。
測定機器などのハードの部分、解析プログラムなどソフトの部分はなどのは、日進月歩でしょうから、非破壊検査といえども簡単に精度の良い結果が得られるようになると思います。
さて、現在の一般的な測定機器での非破壊検査はどの程度の精度かと言いますと・・・
電磁誘導法による鉄筋かぶりと鉄筋経の測定を例にあげると、
かぶりが10cm近くの場合、D10とD13、D13とD16、D16とD19の違いはよく分かりません。