2021年05月25日
赤レンガの旭川市役所について
2023年7月頃から解体が着工されます。
赤レンガの現市庁舎は1958年に完成しました。
私が生まれる前の年で築62年です。
見た目は今でもモダンな、打ちっ放しのフレームと赤レンガ積みの築62年とは思えない綺麗な建物です。
フロアは9階まであり、中央の設備搭(?)を入れると13階建てです。
壁面をみるとフレームとレンガが面一となっていますが、これは凍害対策としてできるだけ凹凸を付けないという考えだったようです。
解体の理由は、1997年に市はこの建物の耐震診断を行った結果、耐震に不安があったと言う事のようです。
しかし、その後に震度4の地震を3回受けていますが、コンクリートフレームにも外壁のレンガにもひび割れは発生していないようです。
耐震強度がどの程度だったのか、補強による対応はできないのかなど、ネットの情報だけでは明らかにすることはできませんでした。
もし耐震補強が可能だとしても外部補強による景観の変化や、施設や設備の老朽化は否めず、これらの更新だけでも大変な予算がかかると想像できます。
私が通った小学校は、この市役所の横(現文化会館位置)にあった中央小学校で、冬などは朝学校へ行くと廊下に雪が積もっているようなオンボロ木造校舎でした。
当時は9階建てと言う高い建物もなく、学校帰りに市役所のエレベータに乗って遊んだりしましたが、ランドセルを背負った子供がエレベータで遊んでいても叱られることもなく、おおらかな時代でした。
この市庁舎について調べてみると、1959年の日本建築学会賞を受賞しているほか、2003年にDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれたようです。
また、保存すべき歴史的な建築物としては認められなかったと言う事なのでしょう。
残念ですが・・・