美瑛岳
2013年10月05日
十勝岳〜美瑛岳〜美瑛富士 2013年10月5日
そして、7年ぶりで美瑛富士に登ってきました。(前回は2006年)
十勝岳から縦走すると、美瑛岳山頂からそのまま下山してしまうことが多く、美瑛富士には一度下って、もう一度登り返す必要がありなかなか気合いが必要な山です。
今回は、少し精神的にも体力的にも余裕があったので、美瑛岳山頂からすぐ近くに見える美瑛富士へ足を伸ばしました。
旭岳が初冠雪を迎えたあとの、十勝岳の登山口となる望岳台は気温7゚度。
服装は、上はドライの長袖の登山用シャツ1枚、下はツーウェイカーゴパンツと、真夏と変わらない出で立ちですが、雨具やフリース、エマージェンシーシートなどの装備は当然背負ってます。
曇っていますが風もないので、歩き始めたら寒くない程度の気温です。
既に登り始めている登山者が数パーティー程見えましたが、入山名簿を見ると私で2人目でした。
最近入山名簿で商売をする業者がいるため、書かない人も多いらしいですが、もしもの為に書いて欲しいと思います。
この頃、登り初めてすぐ足がだるくなりピッチが上がらないのですが、前日の夜に炭水化物を沢山取って、朝もハイカロリーの菓子パンを食べたためか、久しぶりに調子が良く避難小屋まで43分、十勝岳山頂まで2時間21分とますまずのたいむでした。
途中、火口からの噴煙が登山道への流れてきてかなり硫黄の匂いがしていました。
35年に一度噴火するとも言われている十勝岳ですから、そろそろかもしれませんね。
10月に入ると、山の夜は零下になるようで、登山道は霜柱が、所々に雪も残っています。
天候は曇りですが雲が高いため、山頂からの眺めはなかなかどうして、山々を望むことが出来ました。
十勝岳山頂では、混んでいたこともあって、水分の補給とチーカマを1本食べてすぐ美瑛岳へ向かいました。
十勝岳から美瑛岳へ行く途中の鋸岳などの景色は、素晴らしいもので、しばらく立ち止まって眺めていると、札幌から初めて十勝岳に来たという方が、美瑛岳をバックに写真を撮って欲しいとのことだったので、是非祈念にとシャッターを押してあげました。この景色の迫力は写真になるとなかなか分かりずらくなりますが、きっと思い出して頂けると思います。
途中、ザレ場を下るところがありますが、私はここをザクザクと走って下るのが大好きです。(登りは地獄ですね)
十勝岳から美瑛岳はかなり遠いのですが、アップダウンもそれ程無く、また、景色も見応えがあって、お勧めのコースです。
2009年に登ったときは美瑛岳山頂の標柱が無くなっていたのですが、今年は新しくなっていました。
美瑛岳山頂で昼食を取っていると、若い女性の方が単独でポンピ沢の方から登って来ました。
個人的には、ポンピ沢からの急斜面を登りたくないので、下ったことしかありません。
若い方の登山者も随分増えているようで、登山も明るくなったように感じます。
この日は美瑛富士もたくさんの方が登っているようで、随分すれ違いました。
美瑛富士では、標柱のあるところから北西端まで景色を眺めに行ってみると、ケルンがありました。
美瑛富士山頂では、小学生の女子とお母さんが二人で登って来ていて、標柱のまえで二人の写真補撮ってあげました。もちろん、かけ声は「ソニー」ですね。
さて、あとはひたすら下るだけです。
深さが増しているポンピ沢は、梯子が掛かっていました。
その後は、雲の平をトラバースして十勝岳登山道に合流し、望岳台に到着です。
望岳台は、紅葉シーズンと言うこともあってすごい人でした。
暫くぶりに、歩いたなーと満足を感じた十勝岳連峰の縦走でした。
さて、十勝岳〜美瑛岳〜美瑛富士のタイムログです。
時刻 | 経過(区間) | 距離(区間) | ポイント |
6:26 | 0:00(0:00) | 0.00 | 望岳台 |
7:09 | 0:43(0:08) | 2.3(2.3) | 十勝岳避難小屋 |
8:47 | 2:21(1:38) | 5.6(3.3) | 十勝岳 山頂2077m |
10:45 | 4:19(1:58) | 10.0(4.4) | 美瑛岳 山頂2052m |
12:04 | 5:38(1:02) | 12.1(2.1) | 美瑛富士 山頂1888m |
15:13 | 8:47(0:29) | 20.7(7.9) | 望岳台 |
望岳台〜十勝岳
登り 5.6km 2時間21分
十勝岳山頂〜美瑛岳
登り 4.4km 1時間58分
美瑛岳〜美瑛富士
登り 2.1km 1時間02分
美瑛富士〜望岳台
下り 7.9km 2時間38分
全工程 20.7km 8時間47分
GPSトラック
自分のGPSが調子悪いので借り物を持って行きました。
GPSログのダウンロードはブログ左側の Links「Nob's HomePage」 からどーぞ。
※写真には位置情報が記録してありますので、カシミール3D等で表示すると写真を撮影した位置が分かります。
望岳台
左に美瑛岳、後ろに十勝岳の山頂が見えています。
十勝岳避難小屋
火口からこちらに噴煙が流れてきて
かなり硫黄の匂いがしていました。
十勝岳山頂までの最後の急斜面
雪が残っていました。
十勝岳山頂
2,077m
十勝岳山頂でのGPSトリップ
ほとんど立ち止まっていないのですが、
22分程停止していることになっています。
美瑛岳と手前に鋸岳
その奥にオプタテシケ山の山頂とトムラウシ山が見えます。
先週(2013.9.29)登ったニペソツ山。
左から
上ホロカメットク山
上富良野岳
三峰山
富良野岳
美瑛岳への登山道から見た十勝岳
鋸岳と美瑛岳
奥にトムラウシ山も見えます。
美瑛岳
たまらない景色です。
美瑛岳山頂付近からトムラウシ山方向
手前から
美瑛富士
オプタテシケ山
奥にトムラウシ山
美瑛岳山頂
2,052m
無くなっていた標柱が新しく立ちました。
美瑛岳山頂でのGPSトリップ
ちょうど10km歩きました。
十勝岳方向
素晴らしい景色です。
美瑛岳と美瑛富士の谷間の分岐案内
分岐から見た美瑛岳
美瑛富士山頂
1,888m
氷柱の後ろはオプタテシケ山
美瑛富士の北西端
ケルンがありました。
美瑛富士北西端から見た美瑛岳
美瑛富士北西端から見たオプタテシケ山
左奥にトムラウシ山が見えます。
北西端からは十勝岳、富良野岳も見えます。
北西端から白金方向
北西端でのGPSトリップ
美瑛岳山頂で撮影し忘れました。
ポンピ沢手前の沢
美瑛岳
登山道が分かるでしょうか。
ポンピ沢
崩落が進行していると思われます。
ポンピ沢には梯子が掛かっています。
初めて行ったときは、ロープで足りていたと記憶しています。
ポンピ沢を雲の平側から見ると・・・
望岳台付近から見た紅葉と美瑛岳と美瑛富士
観光客が沢山。
数人に、何処を登ったのか聞かれました。
ちゃんと答えました。
下山後のGPSトリップ
久しぶりの20km超えの山行でした。
くたびれましたが、充実!
2009年08月16日
十勝岳〜美瑛岳 2009年8月16日
2009年8月16日、望岳台〜十勝岳〜美瑛岳〜望岳台と縦走してきました。
今年初めての、十勝岳です。
望岳台〜十勝岳のコースタイムをみて、己の体力の衰えを判断していきたいと思っていますので、毎年必ず登ろうと思っています。
さて、今年のタイムはどうだったでしょう。
時刻 | 経過(区間) | 距離(区間) | ポイント |
6:20 |
0:00(0:00) |
0.00 |
望岳台 |
8:36 |
2:16(2:16) |
5.7(5.7) |
十勝岳 山頂2077m |
10:20 10:51 |
4:00(1:34) |
10.3(4.6) |
美瑛岳 山頂2062m |
13:15 |
6:55(2:24) |
16.8(6.5) |
望岳台 |
望岳台〜十勝岳山頂 標高差 1,120m (GPSより)
望岳台〜美瑛岳山頂 標高差 1,101m (GPSより)
昨年の最短時間は2:19だったので、今年もほぼ同じ時間で登れました。
まずは、体力の衰えは大丈夫のようです。(よかった、よかった)
実は、今回のGPSのログはありません。
というのは、トレースをオンするのを忘れたのでした。
十勝岳避難小屋は、今年、新しく建てられていました。2005年の台風で壊れ、2006年に解体された以前の避難小屋より一回り小さくなったようですが、十勝岳の冬山登山には欠かせない施設です。
まだまだ夏山の時期のためか、空気が澄んでいるのは午前中の早い時間だけで、午前10時を過ぎるとどうしても湿度が高くなったり、雲が出てきたりするようです。
望岳台から少し歩き、左側に「大正大爆発 丸谷温泉遭難慰霊碑」が有ります。
望岳台には「丸谷温泉」があり、前十勝からの硫黄採掘従事者の疲れを癒す施設でもあったと思われます。
慰霊碑については、ここで詳しく解説されています。
また、現在の地図には出ていませんが、慰霊碑には、十勝岳と美瑛岳の中間の山には「鋸岳」と書かれていて、名前があったことを知りました。
十勝岳山頂では、残念ながら雲が出て来て、富良野岳方面や美瑛岳方面もあまり見えなかったため、水分補給程度ですぐ美瑛岳に向けて歩き出しました。
十勝岳から美瑛岳への登山道の十勝岳を下りたすぐ、相変わらず月のような火星のような景色で、また今回名前を知った「鋸岳」は地層がむき出しになっていて、これも迫力のある景色を望むことが出来ます。
美瑛岳山頂に着くと、山頂の丸太の碑が朽ちていて、崖から落ちたのか、山頂の銘板も見あたらなくなっていました。
ここで昼食をとり、暫く休憩をしてから、下山開始です。
美瑛岳からポンピ沢までの登山道は、かなり急な傾斜を持ち、降雨時に水道となってしまうためか、かなり掘れている状態でした。そして、掘れたところがドロドロになっていて、登山者は掘れている横を歩くため、さらに掘れが広がるという悪循環が起きているように感じました。このような登山道を見ると、登山自体も環境破壊をしていると実感してしまいます。
しかし、十勝岳や美瑛岳という沢山の登山者が登る山なのに、ゴミは非常に少ないと感じました。登山者のマナーが良くなっているのかも知れませんね。
ポンピ沢を過ぎて暫く行くとプチロッククライミングの沢があります。ここには、鎖とロープが取り付けられているのですが、今回は雪渓が残って雪渓の上を歩いて越えることが出来ました。
後は、望岳台まで一気に下って、吹き上げ温白銀荘で温泉に浸かり、本日の登山の終了でした。
温泉につかって、自宅に帰ってビールで一杯、至福のひとときのはずなんですが、実際は、自宅に帰ってから登山靴の手入れや洗濯物など、後始末が待っているんだよなぁ・・・
GPSトラック (2007年9月17日 SONY GPS-CS1Kのものです)
※今回は、望岳台から美瑛岳までのGPSトレースを取り忘れたため、写真には位置情報が入っている物と、入っていない物があります。
丸谷温泉遭難慰霊碑
詳しい資料は、ココ
十勝岳と美瑛岳の
間には、鋸岳がある
2008年秋に完成した
新十勝岳避難小屋
なかの様子
奥から入り口方向
左手が入り口
旧十勝岳避難小屋(2006年8月14日撮影)
裏の壁には穴が開いていました。
2005年の台風で壊れ、2006年に撤去されました。
十勝岳山頂
2077m
十勝岳山頂でのGPSトリップ
裏側(東側)から見た十勝岳
鋸岳(?)
美瑛岳山頂
2052m
あらら、山頂の銘板が無くなってる・・・
美瑛岳山頂2007年撮影
この時は銘板があった
美瑛岳山頂でのGPSトリップ
ポンピ沢から西側へ行ったところの沢
だんだん深くなっていってます
望岳台でのGPSトリップ
今回は、約26%の休憩でした。
2009年07月17日
トムラウシ山・美瑛岳の遭難、避難小屋と縦走ツアーについて思うこと
2009年7月16日、トムラウシ山、美瑛岳で遭難者発生のニュースが流れました。
山が大好きな私にとっても、大変悲しいショッキングなニュースでした。
先日、行ったばかりのトムラウシ山でこのようなことが起きるとは・・・
既に削除してしまったのですが、以前、避難小屋に宿泊ありきのツアーについて批判記事を書いたことがあります。
知り合いが、秋に登山した時の話しです。
日帰り登山の予定が、ある事情で登山開始後日が暮れてしまい、やっとの思いで避難小屋にたどり着いた。そして中に入ると、テントはおろかツエルトも寝袋も持たないツアー客が、避難小屋に置いてある毛布を全て使い、床の上にも上がれない状況にして寝ていた。
「寒いので、あがれる場所を空けてください、毛布も貸してください。」
と声を掛けても、だれも知らん顔。ガイドさえも同じ。(ツアー御一行様だと朝判明)
結局、ザックの荷物を全てだし、そのなかに足を突っ込んでエマージェンシーシートを土間に敷いて座わり、ガスストーブで手を温めながら朝を迎えた。
ゴアテックスの雨具やフリース等の防寒衣料は持っていたのは言うまでもない。
避難小屋は、避難するための小屋ではないのか?
決して、単なる無料宿泊小屋ではないはず。
避難小屋を宿泊施設代わりに考え、最低限の装備も持たない、持たせない年配者の縦走ツアーっていったい何を考えているのだろうか。
悪天候の中、登山に踏み切ったガイドの判断の是非や、その後の対処については、あちこちで色々書かれているので、そちらに譲ることにします。
しかし、いくら60代は元気が良いと言っても、30代の体力とは違うことぐらいガイドじゃなくても気が付きそうなものですがね。
北海道の夏山を、舐めないでください。
私も含めてですが・・・
いずれにせよ、
遭難し命を落とされた方のご冥福をお祈りいたします。
2007年09月17日
十勝岳(2077m)〜美瑛岳(2052m) 2007年9月17日
2007年9月17日に、十勝岳と美瑛岳を登ってきました。
この日は、視界は悪くないのですが、太陽も顔を出さず空も青くないという天気でした。
望岳台から十勝岳に登って、美瑛岳を回ろうかどうしようか迷ったあげく、天気もいまいちだし気乗りしないので下山することにしました。
ところが下山を初めて数分後、知り合い2人組が登ってきて、美瑛岳を回ると言うので、気を取り直し、わたしも同行させてもらうことにしました。
十勝岳から美瑛岳の間の十勝岳を下りてすぐの、まるで火星のような景色(行ったこと無いけど)の区間も、木杭に黄色ペンキを塗った物が打ち込まれていて、視界が悪くなっても迷わないようになっていました。
以前は視界が悪いと、どこが登山道か分からなくなっていたので、安心できます。
この区間は、今回は昨夜雨が降っていたのか濡れていたのと、黄色ペンキの木杭で地球の景色になっていました。
晴れてくれないかなぁと願いながら歩いていましたが、この微妙な天気のおかけで、オプタテシケ山とトムラウシ山の頂上付近だけが雲から顔を出しているという景色を見ることが出来ました。
美瑛岳の頂上で、明るくなってすぐ十勝岳温泉から登り始め、富良野岳から美瑛岳まで縦走してきたという若者に会いました。
どこに降りるのか聞くと、望岳台に降りて車道を歩いて十勝岳温泉まで戻ると言っていました。
前回、このコースを歩いた時は膝が痛くて大変だったことを思い出しました。
でもこの頃は、膝の痛みも出ないし筋肉痛も大したことなく、調子良く登山しています。
いつも一人で気ままに歩いていますが、たまにはパーティーもいいものかなぁと思いました。
望岳台(6:19)[0:00]
↓
5.1km(2:19)
十勝岳2077m(8:38)(8:55)[2:19]
登頂所要時間2:19
↓
4.0km(2:05)
美瑛岳2052m(11:00)(11:39)[4:41]
↓
7.0km(2:47)
望岳台(14:26)[8:07]
全行程約16.2km 8時間07分